インスリンがガン発症高くする

インスリンの作用が発ガンのリスクを増大させる

体内で糖を代謝するホルモン「インスリン」の作用で罹患リスクがあがる…それは、ガン。

インスリンでガンのリスク増大する

「体内のインスリン量がゼロ」という状態が続いたら、ヒトは早ければ1~2日で死んでしまうそうです。糖の代謝に欠かせない、唯一無二のホルモンが、インスリンです。

その代用がきかない「インスリン」でガンのリスクが増大するといわれています。

そもそも、日本は最終的にガンで死ぬ人が二人に一人の「ガン大国」ですが加えて、中国に続く世界第2位の「糖尿病大国」でもあります。

厚生労働省の調査では、推定患者数は950万人、予備軍を含めると、2000万人以上とのことで、いまさらながら、その数字に驚くばかりです。(現在日本の総人口が約1億2000万人なので、何と6人に1人の割合です。)またその4割は、ほとんど糖尿病の治療を受けたことがない点が大問題なのです。

糖尿病は、視力の低下や腎不全、手足のしびれをはじめとする様々な合併症引き起こします。加えて2010年にアメリカで、糖尿病はガンの発症とも関連があるとの報告書が、公表されました。

日本でも糖尿病学会とガン学会が実施した調査が2013年報告され、糖尿病が有るとガンの発症リスクが高まることが実証されました。

報告書によると、35歳以上の男性15万5千人、女性18万1千人を平均10年間追跡したところ、男性約2万人、女性約1万3千人が、ガンを発症しました。

この人たちの糖尿病の有無と発ガン率との関係を分析すると、糖尿病の人はそうでない人よりも、ガン全体のリスクが2割も高くなっていました。膵臓ガンや肝臓ガン約2倍大腸ガンでは1.4倍でした。

一方、「乳ガン」や「前立腺ガン」では糖尿病との関連は認められませんでした

なぜ発ガンリスクが上がるのか

糖尿病で高血糖状態が続くと、身体は血糖値を下げようとインスリンの分泌が増えて血中濃度が高まります。このインスリンには、ガン細胞の増殖を促す作用があるために、糖尿病患者では発ガンリスクが高まると考えられています。

さらに、糖尿病になっていなくても、肥満や運動不足による高血糖は、高インスリン血症の原因となりますので、つまりガンのリスクが高まることになるのです。さらに加えて、喫煙や大量の飲酒は、糖尿病とガンのリスク因子になるので、要注意です。

肥満を防ぐことが大事

最近の食生活では炭水化物(糖質)のとりすぎで、男性を中心に肥満者が増加して、ガンの増加の一因になっている可能性があります。

肥満

普段から食べる量に注意して、バランスのよい食生活で、適当な運動をすることで、体重の増加を防ぎ糖尿病とガンのリスクを防ぎましょう。

膵臓ガンは糖尿病で発症リスクが高まる

追記です。国立がん研究センターが7月興味深い発表をしました。

ガン死亡者数の4位である膵臓ガン。

すい臓がんで亡くなった人は3万1900人ですが、そもそもすい臓がん発症数は3万7700人ですので、すい臓ガンになるとかなりの人が死んでしまうということです。…

膵臓ガンは早期発見が難しく、見つかった時にはかなり進行しているケースがほとんどで、5年生存率は10%未満です。ガン全体の5年生存率の約6割(60%)と比べ、格段に低いのです。

国内の大規模な疫学調査をおこなった結果、糖尿病になると膵臓ガンのリスクが2倍になることがわかっています。

糖尿病が強く疑われる成人は、男性の15.2%、女性の8.7%でありその数950万人と推定されます。

膵臓ガンによる死亡が急増するのは、60歳以上で死亡者の9割を占めます。これは糖尿病を患う期間が長引くと膵臓ガンのリスクが高まることに関連しています。

膵臓ガン早期発見が難しい。そのためにも、発症リスク軽減が予防の第一だと思いませんか?

糖尿病の3大合併症として、網膜症・腎症・神経障害が知られていますが、膵臓ガンも第4の合併症に加えるべきでしょう。

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