アミロイドβの血液検査

男性に比べて、女性に多いとされるアルツハイマー型認知症治療への朗報です。

※日経新聞に記載されたものを、参考にしました。

アルツハイマーの原因物質アミロイドβが血液検査で検出可能に

ノーベル化学賞を受けた島津製作所の田中耕一さんが、受賞した質量分析技術をさらに発展させ、他の成分があっても正確にアミロイドβを見分ける技術を確立させました。

今後数年の研究で原因物質の量と発症の関係が明らかになれば、早期診断や新薬の効果を見極めるのに有力な手段になります。アルツハイマー型認知症の治療や研究が大きく進む可能性が出てきました。

アルツハイマーは、発症する10~15年前から脳にアミロイドβが蓄積するとされ、血液にもしみ出ていると考えられますが、ごくわずかな量のために従来の血液検査では詳細に測るのは事実上不可能でした。

田中さんの研究グループによって、

  • 特定のタンパク質と結びつく微粒子を開発
  • タンパク質をふるいわける質量分析技術の感度をたかめる

という技術ができました。

体内の膨大なタンパク質から、病気にかかわるタンパク質を絞り込むのは、世界中からたった一人を探し出すくらい難しいと言われていました!それが可能になったのです。

国立長寿医療研究センター(高齢者医療・研究に関する世界トップレベルの研究機関※国立長寿研)によれば、「アミロイドβ検出感度が高く、複数ある種類や量が詳しくわかる」すごい技術と言う事です。

現在アミロイドβを調べるには、ガン診断に使うPETを活用したり、背骨に注射をして脳髄液を採取したりしていますが、検査の負担が大きかったのです。今回の技術によって、「血液検査で簡単にアミロイドベータが判れば治療の手がかりが見つかる」と期待が高まります。

待たれますね。
特に女性は、アルツハイマー型の認知症が多く三人に一人が女性だといわれますし、男女とわず発症し始めた認知症を改善するためには、早期発見が大事なことだと思います。新薬の登場も期待したいです。

ちなみに、

アミロイドベータが集まって認知症患者の脳に沈着したものを「老人斑」といいますが、老人斑は元々加齢に伴う皮膚表面の色素沈着を指していたのが一般的でしたが、アルツハイマー型認知症が世間で問題視され始めた頃から、脳内の現象をさします。

時々いまでも、こめかみあたりに出るシミを、「老人斑」といってる人がいますが、これは「老人性色素斑」といいます。皮膚科でレーザー治療などでとれる紫外線によるシミで、認知症と直結してはいけません。

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